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論文

放射線で加工したプラスチックが学校教材に

長澤 尚胤; 田口 光正

Isotope News, (736), p.47 - 50, 2015/08

学校教育現場ではプラスチックに対する放射線照射効果を理解するための学校教材が求められていたものの、市場にはほとんど無かった。放射線架橋技術を活用して生分解性プラスチックであるポリ($$varepsilon$$-カプロラクトン)に耐熱性や形状記憶性を持たせた学校教材を企業と共同開発した。本教材を通じて、学生達が放射線の照射効果を体験し、熱収縮チューブ, 電線ケーブル被覆材, 自動車ラジアルタイヤ, 創傷被覆材の製造など放射線加工技術が社会で利用させていることを理解できる。

論文

トリチウムを安全に扱うための触媒開発; 核融合の実用化に近づく大きな一歩

岩井 保則; 久保 仁志*; 大嶋 優輔*

化学, 70(5), p.35 - 40, 2015/05

核融合の実現に向けた研究開発として、トリチウム水と軽水素ガスを接触させ、水蒸気-水素間の水素同位体の交換を可能にする疎水性触媒作成技術の開発に成功した。本触媒は、核融合炉で発生しうるトリチウム水の減容・濃縮に適用できる。一般の触媒は水蒸気雰囲気では触媒性能を失うため、本触媒は高濃度の水蒸気雰囲気でも触媒の活性を維持するために本触媒は特殊な疎水性処理を施している。水素の同位体であり放射性のトリチウムを燃料として大量に使用する核融合プラントでは、環境中へのトリチウム放出を抑制するために、トリチウムを酸化処理し、水形にしたのちに吸着剤等で除去を行う。貴重な資源であるトリチウムを燃料として再循環させるために、核融合プラントではトリチウム水を濃縮し、ガス形に変換するトリチウム水処理システムを設ける。トリチウム水処理システムはその技術的難易度ゆえに核融合トリチウム関連技術で唯一国内にてシステム実証されておらず、本触媒の開発によりその大きな技術的ハードルを越える見通しを得た。本成果の研究過程と期待される波及効果を含め解説する。

論文

Ion-beam and $$gamma$$-ray irradiations induce thermotolerant mutants in the entomopathogenic fungus ${it Metarhizium anisopliae s.l.}$

Fitriana, Y.*; 佐藤 勝也; 鳴海 一成*; 西東 力*

Biocontrol Science and Technology, 24(9), p.1052 - 1061, 2014/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:16.13(Biotechnology & Applied Microbiology)

Entomopathogenic fungi, such as ${it Metarhizium anisopliae}$ Sorokin, are important agents for the biological control of insect pests. However, these fungi are not compatible with high temperatures. In this study, mutagenesis using ion beams or $$gamma$$ rays was used to generate five potentially thermotolerant mutants from two wild-type isolates of ${it M. anisopliae}$ (two using ion beams and three using $$gamma$$ rays). The mutant isolates had a higher upper thermal limit for vegetative growth compared to the wild types (by 2-3$$^{circ}$$C) and enhanced tolerance to wet-heat stress of 45$$^{circ}$$C for conidial germination. These results indicate that ion beams and $$gamma$$ rays are useful tools for improving biological characteristics, such as thermotolerance, in entomopathogenic fungi, but that mutants must be carefully evaluated for unpredictable negative side effects.

論文

環境に優しい生分解性ポリマーの合成と農業・福祉への応用

八木 敏明

第14回放射線利用技術セミナー; 広がる放射線の産業利用講演テキスト, p.67 - 72, 2004/10

生分解性プラスチックは、通常の使用に耐え、使用後は土壌中の微生物によって分解する環境に優しい高分子である。放射線橋かけが難しい生分解性プラスチック(ポリ乳酸など)や天然高分子の多糖類(デンプン,セルロース,キチン・キトサンなど)について、放射線による橋かけ構造を導入する技術開発を行った。ポリ乳酸は放射線橋かけにより、高温(160$$^{circ}$$C以上)にも耐える耐熱性が得られ、熱収縮材への応用が可能である。また、デンプンやセルロースなどは放射線橋かけにより、高吸水性多糖類ゲルが得られ、医療・福祉,農業,衛生用品などへの応用が期待できる。

論文

放射線照射で新プラスチックを開発

長澤 尚胤; 八木 敏明

Science & Technology Journal, 13(10), p.20 - 21, 2004/10

ポリ乳酸は、放射線照射により分子鎖が切断される放射線分解型の材料であるため、橋かけ構造の導入が困難であった。そこで、橋かけ助剤を用いた放射線橋かけ法の研究を進め、橋かけ構造を導入することに成功し、耐熱性を改善することができた。いろいろな種類の橋かけ助剤中でトリアリルイソシアヌレート(TAIC)が橋かけに有効であることと、TAIC添加濃度が3%で橋かけが促進することを見いだした。また、耐熱性は橋かけしたポリ乳酸フィルムに一定荷重を掛け、昇温による試料の伸び変化測定より評価した。橋かけしていないポリ乳酸では60$$^{circ}$$C以上で形状が保持できなくなるが、TAIC3%で放射線橋かけしたポリ乳酸は、融点である160$$^{circ}$$C以上でも伸びの変化がほとんどなくなり、ポリ乳酸の耐熱性を著しく改善できることを明らかにした。この技術により高温に耐えるポリ乳酸熱収縮材の開発に進展し、ポリ乳酸の従来品に比べ、収縮性能で約2倍以上、ポリエチレン製熱収縮材に比べ、80$$^{circ}$$Cでの強度が3倍を有する生分解性で透明性に優れた耐熱性高倍率熱収縮材であるといった具体例をもとにポリ乳酸の橋かけ技術及び応用例を紹介した。

論文

炭素繊維強化炭素複合材料の原子力分野への応用

石原 正博

炭素, (208), p.135 - 144, 2003/09

炭素繊維強化炭素複合材料(C/C複合材)は、高い耐熱性から原子力分野において有望な構造材の一つとして考えられている。出口ガス温度が最大約1000$$^{circ}C$$となる高温ガス炉では、制御棒被覆管や炉心拘束機構などの高性能炉内構造物への応用が期待されている。さらに、核融合炉では、高温で高中性子照射及び粒子衝突を受けるプラズマ対向機器への応用が期待されている。本稿では、両炉へのC/C複合材の応用についての研究開発の現状を述べるとともに、今後の展望について述べる。

論文

Heat stability of Mo/Si multilayers inserted with compound layers

石野 雅彦; 依田 修; 竹中 久貴*; 佐野 一雄*; 小池 雅人

Surface & Coatings Technology, 169-170(1-3), p.628 - 631, 2003/06

Mo/Si多層膜は、波長13nm近傍の軟X線領域において、高い直入射反射率を示すが、300$$^{circ}C$$以上の温度においては、多層膜界面での原子拡散やSi化合物の生成により、多層膜構造が劣化し、反射率が減少する。そこで我々は、熱による原子の拡散と化合物の生成を抑制し、Mo/Si多層膜の耐熱性を向上させることを目的として、イオンビームスパッタ法を用いて、界面にSiO$$_{2}$$層を挿入したMo/Si多層膜を成膜した。耐熱性評価のため、多層膜試料に対して、真空加熱炉を用いて600$$^{circ}C$$までの加熱処理を行った。そして、CuK$$alpha_{1}$$線を用いたX線反射率測定を行い、Mo/Si多層膜の構造評価を行った。その結果、従来のMo/Si多層膜は、350$$^{circ}C$$以上の温度で周期構造が大きく劣化したのに対して、SiO$$_{2}$$層を挿入したMo/Si多層膜の構造変化は小さく、耐熱性の向上が確認された。また、軟X線反射率測定の結果からも、SiO$$_{2}$$層の挿入は、Mo/Si多層膜の耐熱性に有効であることを確認した。

論文

Radiation crosslinking of poly(butylene succinate) in the presence of low concentration of trimethallyl isocyanurate and its properties

Suhartini, M.; 三友 宏志*; 長澤 尚胤; 吉井 文男; 久米 民和

Journal of Applied Polymer Science, 88(9), p.2238 - 2246, 2003/00

 被引用回数:46 パーセンタイル:79.83(Polymer Science)

生分解性プラスチックは耐熱性が低いため、応用分野が限られている。放射線橋かけは耐熱性の改善に有効な方法であるため、アクリレート,メタクリレート及びアリル化合物の1分子内に二つ以上の二重結合をもつ多官能性モノマーを添加し橋かけ促進効果について調べた。その結果、生分解性のポリブチレンサクシネート(PBS)の橋かけ助剤にトリアジン環をもったトリメタアリルイソシアヌレート(TMAIC)が1%という極めて低い濃度で効率的に橋かけを起こすことを見出した。ゲル分率から評価した橋かけ収率は、TMAICを添加しない試料は50kGyでほとんど橋かけしないのに対し、1%TMAIC添加試料は85%のゲル分率が得られた。この橋かけにより耐熱性が著しく向上し、熱湯水で全く変形の起こらないものが得られた。土壌中での生分解性は,橋かけ試料でもオリジナル試料とほぼ同様に分解した。

論文

Heat stability of Mo/Si multilayers inserted with silicon oxide layers

石野 雅彦; 依田 修; 佐野 一雄*; 小池 雅人

X-Ray Mirrors, Crystals, and Multilayers II (Proceedings of SPIE Vol.4782), p.277 - 284, 2002/12

Mo/Si多層膜の耐熱性向上を目的に、多層膜界面に厚さ2.0nmのSiO$$_{2}$$を挿入した試料を成膜した。多層膜試料の耐熱性を評価するため、600$$^{circ}C$$までの熱処理を行った。その結果、Mo-on-Si表面にSiO$$_{2}$$層を挿入したMo/Si/SiO$$_{2}$$多層膜が400$$^{circ}C$$における熱処理後も高い軟X線反射率を維持することがわかった。各界面にSiO$$_{2}$$層を挿入したMo/SiO$$_{2}$$/Si/SiO$$_{2}$$多層膜は、高い耐熱性を有するが、酸素による吸収が大きいため、高い軟X線反射率が期待できない。SiO$$_{2}$$層による軟X線反射率の低下を抑えるために、Mo/Si多層膜界面に挿入するSiO$$_{2}$$層の厚さの最適化を試みた結果、Si-on-Mo界面に0.5nm,Mo-on-Si界面に1.5nmのSiO$$_{2}$$層を挿入したMo/SiO$$_{2}$$/Si/SiO$$_{2}$$多層膜が高い耐熱性と高い軟X線反射率を持つことを見いだした。

論文

Optimization of the silicon oxide layer thicknesses inserted in the Mo/Si multilayer interfaces for high heat stability and high reflectivity

石野 雅彦; 依田 修

Journal of Applied Physics, 92(9), p.4952 - 4958, 2002/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:28.33(Physics, Applied)

Mo/Si多層膜界面にSiO$$_{2}$$層を挿入することにより、Mo/Si多層膜の耐熱性は大きく向上するが、Mo/Si多層膜が高い反射率を示す波長13nm近傍の軟X線領域では、酸素によるX線の吸収が大きいため、SiO$$_{2}$$層を挿入したMo/Si多層膜の軟X線反射率は減少する。そこで、高い耐熱性をもつMo/SiO$$_{2}$$/Si/SiO$$_{2}$$多層膜に対して、軟X線反射率の向上を目的にSiO$$_{2}$$層厚の最適化を行った。600$$^{circ}C$$までの熱処理に対する構造評価と、軟X線反射率測定の結果、Si-on-Mo界面に0.5nm,Mo-on-Si界面に1.5nmずつのSiO$$_{2}$$層を挿入したMo(4.0)/SiO$$_{2}$$(0.5)/Si(4.0)/SiO$$_{2}$$(1.5)多層膜が高い耐熱性と軟X線反射率とを実現することを見いだした。この多層膜は400$$^{circ}C$$における熱処理後も熱処理前と同様の高い軟X線反射率を示し、500$$^{circ}C$$までの熱処理に対して安定な構造を有する。この温度は従来のMo/Si多層膜に比べ、約200$$^{circ}C$$と高い。

論文

ゴムの放射線架橋

幕内 恵三

日本ゴム協会誌, 75(2), p.85 - 89, 2002/02

放射線加工のなかで最も実用化が進んでいるのは、放射線架橋である。ゴムの放射線架橋は、放射線利用の研究開発が始まった初期の段階から期待されていた。しかし、タイヤ以外のゴム製品ではあまり利用されていない。この原因を考察し、現状と新たな応用の可能性を紹介した。放射線架橋ゴムの低物性の主な原因は、ゴム分子の放射線による主鎖切断と放射線で発生したオゾンによる劣化のためである。多官能性モノマー添加による架橋促進と電子加速器による短時間照射などの適切な対策を講ずれば、放射線架橋でも硫黄架橋と同等の性能は得られる。配合によっては硫黄架橋よりもすぐれた耐熱性も認められる。硫黄架橋では数種類の架橋促進剤が使用され、複雑な配合となる場合が多いが、放射線架橋により配合の単純化が可能となる。また、放射線架橋の架橋速度は放射線の線量率で制御できるため、高線量率照射により押出し機とのon-line化がタイヤ工場では行われている。単純な配合と早い架橋は製造コスト削減に寄与することを強調した。

論文

照射殺菌芽胞の耐熱性変化

伊藤 均*

食品照射, 36(1-2), p.1 - 7, 2001/09

香辛料等に汚染している有芽胞細菌Bacillus pumilus,B. cercus,Clostridium botulinumの照射後の耐熱性変化について検討した。各菌の芽胞を水中に入れ耐熱性を比較したところ、B. pumilusの非照射芽胞は100$$^{circ}C$$・35分で殺菌されるのに対し、5kGy照射芽胞は15分で殺菌された。この傾向はB. cereusやCl. botulinumでも認められた。しかし、Cl. botulinumの場合、5kGyではほとんど殺菌効果がないのに、B. pumilusやB. cereusなど99%以上の殺菌効果を示す菌と類似した耐熱性の減少を示すことは興味ある結果である。一方、水中80$$^{circ}C$$では各菌の非照射芽胞は殺菌に4時間以上必要であったが、5kGy照射すると約3時間で殺菌された。しかし、ハムやソーセージ,カマボコなどは製造時に中心温度が80$$^{circ}C$$・30分処理しているため、5kGyでは芽胞が生残して腐敗または食中毒の原因になる可能性がある。

報告書

He冷却高温ガス炉における耐熱材料の諸特性に関する調査・検討

上羽 智之

JNC TN9420 2000-005, 28 Pages, 2000/03

JNC-TN9420-2000-005.pdf:0.94MB

実用化戦略調査研究の第一フェーズの計画では、基本的な目標を高速炉、再処理施設及び燃料製造施設からなるFBRサイクルシステムの複数の実用化概念の摘出と技術開発計画等の実用化シナリオの提示としている。この研究開発はシステム技術開発(FBR、再処理及び燃料製造)、実用化要素技術開発、システム技術統合・評価の3つの階層で進めることとしており、FBRのシステム技術開発では、ナトリウム、重金属、ガス(炭酸ガス、ヘリウムガス)、水等の冷却材、中小型モジュール炉、並びにMOX、金属及び窒化物の燃料からなる技術選択肢に係るプラント概念を検討することとしている。本報告書はこの検討の一環として、ヘリウムガス冷却炉心の適応材料とそのHe環境下での健全性(腐食特性および機械強度、照射特性)に関する調査を行ったものである。

報告書

光学素子評価用試験装置の設計・製作

清水 雄一; 依田 修; 貴家 恒男*; 寺岡 有殿; 横谷 明徳; 柳原 美広*

JAERI-Tech 2000-021, p.45 - 0, 2000/03

JAERI-Tech-2000-021.pdf:3.01MB

現在、光量子科学研究センターにおいて、主として軟X線領域の光を発振するX線レーザーの研究開発が精力的に行われている。このレーザーの開発のためには、共振器ミラー用などに高性能な多層膜ミラーの光学素子が必要であり、これは軟X線に対する高い反射率や高強度パルスX線照射に対する耐熱性などが要求される。このための多層膜の反射率や表面損傷・粗さなどの特性値の評価は、使用波長領域の放射光X線を用いることによって可能であり、放射光施設のSPring-8などを利用して軟X線用多層膜の特性評価を行うことが重要である。この特性評価結果を製膜条件に反映させることにより多層膜光学素子の一層高性能を図ることができる。本報告は、このための標記試験装置を設計・製作し、SPring-8の原研専用軟X線ビームラインBL23SUに設置・調整した結果などを述べたものである。

論文

生分解性ポリマーの放射線架橋および分解とそれらの応用

吉井 文男

コンバーテック, 28(3), p.5 - 9, 2000/03

ポリ($$varepsilon$$-カプロラクトン)(PCL)を主成分とする生分解性ポリマーの放射線橋かけによる耐熱性と加工性の向上及びアルギン酸ソーダの分解挙動について述べる。(1)ポリ($$varepsilon$$-カプロラクトン)が過冷却照射において高い橋かけを示し、100$$^{circ}C$$でも融解しない耐熱性を保持する。(2)生分解性ポリマーの加工性を向上させるため、室温で30kGyの照射を行うと、溶融粘度が増し、高速でフィルム成形ができ、発泡体成形も可能になる。(3)橋かけ構造を導入しても生分解性は変わらず、コンポスト化処理できる。(4)多糖類に放射線を照射すると分解が起こる。アルギン酸ソーダについて、固体と水溶液照射の分解挙動を比較し、低分子化したものはイネの生長促進に有効である。

論文

Radiation processing of biodegradable polymer, 1; Crosslinking of aliphatic polymer and its application

吉井 文男; Darwis, D.*; Nugroho, P.*; 三友 宏志*

IAEA-SM-365, p.7 - 8, 2000/00

生分解性脂肪族ポリエルテルの放射線改質について、橋かけ技術により耐熱性と加工性を改善した。ポリカプロラクトン(PCL,融点: 60$$^{circ}C$$)を固定状、溶融状、過冷却状で照射した結果、過冷却照射が最も橋かけしやすかった。橋かけPCLは高温クリープ試験から、100$$^{circ}C$$に長時間耐えた。生分解性は、80%のゲル分率をもちながら、未照射PCLよりも分解しやすかった。加工性については、PCLにポリブチレンサクシネートをブレンドしたPHBO2を、10~30kGy、室温で照射し、分枝構造を導入することにより溶融粘度を改善した。これにより厚が7$$mu$$mの薄いフィルムが未照射試料の10倍の速度でブロー成形できるようになった。また、発砲成形も可能にした。

論文

環境に優しい高分子材料の開発

吉井 文男

放射線と産業, (82), p.26 - 30, 1999/06

生分解性ポリマーであるポリカプロラクトン(PCL,融点60$$^{circ}$$C)は耐熱性が低く、加工性に乏しいため、実用化がおくれている。これらを放射線により改善した。耐熱性はPCLを過冷却照射により向上した。加工性はPCLを室温で15$$sim$$30kGy照射を行うことにより溶融張力が増し、発泡体やフィルム成形が高速で行えるようになった。本稿では、これらの基礎的結果とそれらをもとに農業分野への応用の可能性を述べた。

論文

放射線橋かけによる生分解性プラスチックPCLの耐熱性の改善

吉井 文男

プラスチックスエージ, 44(10), p.144 - 147, 1998/10

生分解性ポリマーのポリカプロラクトン(PCL)の照射効果について、種々の相状態で照射し、過冷却相照射が耐熱性の改善に有効であった。本レポートの要点は次のようである。(1)固相、溶融相、過冷却相で照射すると、過冷却相が最も橋かけしやすい。(2)過冷却相照射で得た橋かけPCLは150$$^{circ}$$Cでも溶解しない耐熱性のあるものである。(3)土壌中の分解には橋かけ構造は影響を与えない。

論文

放射線でつくるセラミック; 耐熱性炭化ケイ素繊維

瀬口 忠男

原子力eye, 44(8), p.16 - 17, 1998/08

放射線の工業利用として、高性能材料の一つである耐熱性セラミック繊維の製造について解説した。また、放射線法で製造したセラミック(炭化ケイ素)繊維の特性と、応用についても解説した。

論文

生分解性PCLの放射線改質

吉井 文男

放射線と産業, (80), p.48 - 50, 1998/00

生分解性ポリマーのポリカプロラクトン(PCL)は結晶融点が60$$^{circ}$$Cの耐熱性の低いポリマーであるため、その改善が望まれている。このため固相、溶融相、過冷却相の放射線橋かけを検討した結果、過冷却相が最も橋かけしやすいことを見出した。本稿では、この橋かけ挙動と耐熱性の評価結果及び橋かけと生分解性との関係を述べた。

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